まばたきを繰り返す

まばたきを繰り返す

山口由葉

2024. 10. 12 - 10. 26

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まばたきを繰り返す

アーティスト
山口由葉

会期
2024年10月12日(土)~10月26日(土)

開廊時間
11:00 – 19:00
最終日11:00 – 17:00

休廊日
日曜休廊

会場
Gallery Hayashi

レセプションパーティー
2024年10月12日(土) 18:00 – 20:00

 

この度、GALLERY HAYASHI+ART BRIDGEは山口由葉による個展「まばたきを繰り返す」を開催いたします。本展は山口の弊ギャラリーでの初の個展開催となり、日常の風景をモチーフにした新作のペインティングを発表致します。

山口の作品のモチーフは一貫して日常の風景ですが、そこに具体的な意味やメッセージはありません。山口は絵画制作において重要なことは思考を繰り返し描いたストロークの重なりだと捉え、画面上のモチーフは、あくまで描くきっかけにすぎないと言います。山口の制作は、まず、タブローを描く際の記憶装置的な役割としてドローイングを描きます。そのドローイングは黒い線で構成され、車やバス移動の際に車窓から流れていく風景を見ては覚え、描き、描こうとした景色を忘れたら終わりにします。そして、そのドローイングからタブローを描くのですが、山口の記憶が記号化された線をみながらフラッシュバックしてくる感覚をもとに一筆一筆を重ねていきます。この思考を重ねながら一筆一筆を選択した絵の具の重なりが山口にとって絵画を構成させる上で最も重要なことであり、景色やドローイングの再現をすることではなく、繰り返すストロークの選択の蓄積が山口の絵画を創り上げます。

本展示はプロセスを重視する山口がどのように絵画を完成させるのかを焦点をあてています。絵画の成立する瞬間の一手を必然的また、必然の偶発性によって決める山口は絵画空間にぎりぎりのバランスを求めています。それは一見すると描きっぱなしのようにみえますが、山口の作家としての思考や絵画に求める要素や過程、いわば「絵画空間のなかの出来事」を鑑賞者は追体験できます。