C(h)ronos

C(h)ronos

小野久留美

2021. 05. 21 - 05. 30

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会期
2021年5月21日(金)~5月30日(日) 会期中無休

時間
11:00 – 18:00

会場
Gallery Hayashi

 

Gallery Hayashi、ART BRIDGEはこのたび、小野久留美による個展「C(h)ronos」を開催いたします。

弊ギャラリーで初の個展となる本展では、小野を象徴する、写真を土の中に埋める手法を用いた新作を発表いたします。

小野久留美は、人類が抱く何かを永遠に保持、保存したいという気持ちと、衰退の過程にある瞬間の無常こそが美しいと思う気持ちの二元性をテーマに作品制作に向き合っています。

小野の作品には、自らの独創的な思考に基づいた、郷愁的世界が広がります。

小野にとって写真とは保存するための外部記憶装置であり、その写真を土に埋める技法は、全ての物質的存在はいずれ大地に還るという真理と、人類の「不変性」「永遠」への願望を可視化し、大地から掘り起こした作品には「美」に対する瞬時の恩寵が現れてきます。

本出展作は、近年の小野の作品に浸透するテーマである「変化」に基づき、「時間」と「大地」と言う要素から時間の経過による変化と大地に還す(生命の循環)ことの2つの変化を現しています。

その「変化」は小野にとって愛着であり、変化した写真は同じ時間軸を同じ母なる大地で過ごしていることの証明と考えています。

今回のタイトルである「C(h)ronos」はギリシャ神話に出てくる時間の神クロノス(Chronos)と大地と農耕を司る神クロノス(Cronos)を掛け合わせています。

小野は古代ギリシャの時代から「時間」と「大地」は一体的な関係であったと感じ、今回の展覧会タイトルを「C(h)ronos」と銘打ちました。

また、本出展作は小野が新型コロナウイルス蔓延による世界的な不安定さと、世界各地で起こっている歴史的な動乱を「不可逆的な変化」として捉え、それは同時に世界が同一の時間を過ごしていることの現れだとし、我々人類の強い結束の意味合いも含まれています。

小野の目を通してみる「変化」への愛情を是非ご覧ください。

 

Installation view